全員20代のベンチャーでも高年齢従業員に配慮?
2013年1月31日更新
従業員が全員20代のような若いベンチャー企業であれば、従業員が高年齢化するのはまだまだ先だし、当分の間高年齢の従業員を雇用することを想定しないまま上場準備に入るケースもあるだろう。しかし、思わぬ落とし穴には注意が必要だ。
その落とし穴とは、「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」(高年齢者雇用安定法)。この法律の一部が改正され、事業主に定年の引上げ、継続雇用制度の導入等の高年齢者雇用確保措置を講じることを義務付けるものとなっている。もっとも、個別の労働者の65歳までの雇用義務を課すものではない。改正法の施行は平成25年4月1日より。なお、経過措置にも注意が必要だ。
厚生労働省では、同法のQ&Aにて「当分の間、60歳以上の労働者が生じない企業であっても、65歳までの定年の引上げ、継続雇用制度の導入等の措置を講じていなければならない。」としている。全員が20代のベンチャー企業であっても同様だ。
上場準備では法令改正対応能力の有無も引受審査等で審査されることになる。社会保険労務士等の外部専門家の力を借りて、適時適切に対応していきたいものだ。
情報提供:日本IPO実務検定協会
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