3月決算法人、今のうちに消費税課税区分の見直しを
2013年3月16日更新
3月決算法人が間もなく繁忙期を迎えようとしている。今回の決算の一つのポイントとなるのが、消費税の95%ルールの改正が初めて適用される点だ。
具体的には、平成24年4月1日以後に開始する課税期間から、課税売上高が5億円を超える事業者は、95%ルールの適用対象外とされている。課税売上高が5億円を超える事業者は、課税仕入れ等に係る消費税額の全額の控除が認められず、個別対応方式又は一括比例配分方式のいずれかの方法によって仕入税額控除の計算を行うことになる。
<95%ルールの改正の内容>
消費税の仕入税額控除の計算において重要なのは、取引についての課税・非課税等の区分と、「課税」に該当する場合における用途区分(非課税売上のための仕入れなのか、課税売上のための仕入れなのか、あるいは両方に共通の仕入れなのか)の適否であるが、課税期間の末日までに用途区分を明らかにすれば、その用途区分に基づいて個別対応方式による計算を行って差し支えないとされている。
そこで、決算作業で忙しくなる前の3月中には、正しい区分により処理されているかどうかを、事業部ごと・勘定科目ごとに消費税集計表を作成し、改めて確認しておくとよい。
なお、用途区分を明らかにする方法については、例えば会計ソフトにその用途区分を入力するなど、後から客観的に判断できるようになっていればそれでよく、特段決まった方法はない。
参考資料:
-平成23年6月の消費税法の一部改正関係-
「95%ルール」の適用要件の見直しを踏まえた仕入控除税額の計算方法等に関するQ&A〔Ⅰ〕
【基本的な考え方編】平成24年3月 国税庁消費税室はこちら