上場準備会社のIFRS任意適用の道しるべ
2013年6月12日更新
自民党日本経済再生本部が5月10日に取りまとめた中間提言では、「国際会計基準の利用の拡大について、更なる推進を図る。」旨が明記されている。また、企業会計審議会では、IFRSの任意適用要件を緩和し、上場準備会社や海外に子会社がない企業でも任意適用を容認する旨の報告書を近々取りまとめる予定だ。
このように上場準備企業のIFRS任意適用に向けての環境整備が整う中、IFRS任意適用で先行する企業の実務対応参考事例が日本経団連より公表された。これは、日本経団連のIFRS実務対応検討会から6月10日に公表された「IFRS任意適用に関する実務対応参考事例」。既に任意適用を開始している企業ならびに任意適用に向けた具体的な検討を開始している企業の有志からなるIFRS実務対応検討会がIFRS適用にあたっての各社の対応事例を整理し、とりまとめたものである。
・IFRS適用の意義と課題
・有形固定資産の減価償却方法及び耐用年数
・開発費の資産計上
・連結の範囲・決算報告期間の統一
の4点について、各社の対応内容が個別に分析・整理されている。
IFRSの任意適用企業は、今後増加することが見込まれている。とりわけ、上場準備会社が任意適用すれば、話題性も抜群だ。その際に、先行する上場企業の対応事例は道しるべとなることは間違いない。
情報提供:日本IPO実務検定協会