厚労省「パワハラ対策ハンドブック」を作成
2013年11月3日更新
厚生労働省は、このほど、公益財団法人21世紀職業財団に委託して、『職場のパワーハラスメント対策ハンドブック』を作成し、厚労省サイトに公開した。
これは、俗に「ブラック企業」と呼ばれる(厚労省は「若者の使い捨て」という言葉を用いている)企業への行政としての対策の一環として今年8月に挙げていた、「職場のパワーハラスメントの予防・解決を目的として、労使はじめ関係者に幅広く周知・啓発すること」を具体化したものだ。
内容は、前半では「なぜ職場のパワーハラスメント問題に取り組むのか」という大命題から始まり、「どのような行為がパワーハラスメントにあたるのか」といった具体例を説明し、後半では、さまざまな業種におけるパラハラ対策の好事例を紹介している。加えて、パワハラ防止に関する規程例も掲載し、まだパワハラ対策に取り組んでいない企業はもちろん、すでに取り組んでいる企業でも活用できる内容となっている。
職場におけるパワハラが企業経営全体にも影響しかねない問題であることを頭の中では理解していても、実際にパワハラ問題が起こったときにどう対処したら良いか、あるいは、どのような予防策を採ったら良いかを考えあぐねている経営者や人事担当者は多い。そういう人たちにとって、このハンドブックは大いに参考になりそうだ。(厚労省が目論んだ「ブラック企業対策」としては、効果がきわめて疑問であるが。)
なお、厚労省では、この10月から来年2月にかけて「パワーハラスメント対策支援セミナー」も企画しているとのことだ。
厚生労働省の職場のパワーハラスメント対策ハンドブックはこちら
(社会保険労務士 神田 一樹)
情報提供:上場.com