会計専門家の雇用のチャンス到来へ
2014年06月19日更新
財務報告に係る内部統制の構築・維持には、会計の専門知識を有する人材が不可欠と言える。しかし、単なる経理マンではなく、内部統制の知識も兼ね備えた会計専門家となると、募集をかけてもなかなかいい人材に巡り会えないというのも現実だ。
そこで、参考にしたいのが、金融庁と日本公認会計士協会が公認会計士と会計士試験の試験合格者の採用に関して開催する企業向けの説明会だ(こちらを参照)。7月14日(月)に東京及び大阪で開催される。説明会では、公認会計士等の会計専門家を採用することのメリット等についての説明や質疑応答を予定している。
会計士試験は制度改革により2008年には3千人を超える合格者を出したものの、監査法人だけでは吸収できず就職難民が出たこともあり、2013年には1千1百人程度まで合格者を絞っている。金融庁や日本公認会計士協会としては、組織内会計士の層を増やすことで、会計士試験合格者の新たなキャリアパスを固めたいという思惑もある。
公認会計士は、会計的知識だけでなく、様々な会社を見てきたという経験が強みだ。社内の硬直した管理体制に風穴を開けるには適任と言える。また、IFRSの採用予定会社では、IFRS対応を推進する担当者として即戦力の人材と言える。社内の経理マンを一から学習して育て上げるより、はるかに効率的。「時間を買う」という発想でとらえるのも一案だ。さらに、経験豊富な人材であれば、社外役員としての活用も考えられる。会計専門家を社内リソース化するプランは、是非とも検討したいところだ。
(情報提供:日本IPO実務検定協会)
情報提供:上場.com