IPO時の届出書、過去の決算書は2年分でOKに
2014年09月12日更新
金融庁は8月20日、「企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令」を公表した。これは、昨年12月に公表された金融審議会「新規・成長企業へのリスクマネーの供給のあり方等に関するワーキング・グループ」報告書の提言を踏まえ、新規上場時における有価証券届出書の特別情報にて開示が求められていた「直前期より3期前から5期前の事業年度の提出会社財務諸表」の開示を不要にするための改正等を行うというもの。連結のハイライト情報も2年分でOKとされた。
単体のハイライト情報は従来通り、最近5事業年度分を開示することになるものの、直近2事業年度分以外は会社法計算規則の規定に基づき算出した数値を記載できることとされた。なお、新設された開示ガイドライン5-36では「記載の根拠となった法令が異なっていることを分かりやすく記載するため「主要な経営指標等の推移」を1つの表として記載するのではなく、根拠法令が金融商品取引法である部分と会社法である部分とに区分した上で、これらを並べた表を記載しなければならない」とされている。この点、「具体的に横に並べる方法と縦に並べる方法の2つが考えられるが、どちらの方法も認められるという認識で問題ないか。」という問い合わせに対して、金融庁では「「主要な経営指標等の推移」の表の並べ方について特段の規定はしておりませんが、横に並べて記載した場合でも、「区分した上で、これらを並べた表を記載」したことに該当する」という考え方を示している。
本改正内閣府令等は8月20日付で公布・施行され、ガイドラインについても同日より適用されている。
(情報提供:日本IPO実務検定協会)
情報提供:上場.com