東芝、第三者委員会調査報告書を公表
2015年07月21日更新
東芝は7月21日、第三者委員会の調査報告書全文を公表した(こちらを参照)。あわせて、今後の対応と経営責任の明確化のための役員の交替等も公表している。
第三者委員会の調査報告書では、今回発覚した不正会計は組織的なものであると認定している。すなわち、社長ら経営トップによる予算達成のプレッシャー(同社では「チャレンジ」と称されていた)が引き金となり、上司の意向に逆らうことができない企業風土が加わり、半導体事業、映像事業、パソコン事業等多くのカンパニーで同時並行的かつ組織的に不正会計が実行されていた。また、経理部も監査法人を欺くための説明方法を検討するなど、不正に加担していた。経営監査部も不正会計が行われている可能性を認識していたにもかかわらず、なんら行動を行わなかった。また、監査委員会の3名の社外監査委員の中には財務・経理に関して十分な知見を有している者はおらず、なんら不適切な会計処理を認識し得なかった。そのような中、監査法人に虚偽の説明が行われ、不適切な会計処理が見逃されることとなった。
東芝では、経営責任明確化のため、7月21日をもって社長等の役員の役職辞任、相談役の辞任を行うとしている。また、8月31日に有価証券報告書を提出し、9月下旬に臨時株主総会を開催する予定だ
(情報提供:日本IPO実務検定協会)
情報提供:上場.com