国の予算などが適切に使われたかどうかをチェックする会計検査院が、2007年度の決算検査報告書を麻生太郎首相に提出しました。それによると、不適切な経理処理の金額は約1,253億円にものぼり過去最悪となっています。
2007年度の決算検査報告書によると、税金の無駄遣いなど不適切な経理処理の指摘件数は981件、総額1253億6,000万円で、指摘額としては前年度の4倍以上となり過去最悪をマークしました。
省庁別で指摘額が一番大きかった機関は、法務省の約353億円でした。取得した土地建物の登記を行っていないことが「財産管理の面で不適正」な処理と指摘されました。一方、先にマスコミがこぞって取り上げた全国12の道府県を選んで調査した不正経理問題も記載されていて、12の道府県のすべてで不正が把握され、指摘額は約11億3,700万円となっています。
納税者が一番怒りを覚えるのは、やはり国税を課税・徴収する税務署職員による不正です。今回の報告書では、職員が国税の各種事務を処理するシステムの端末機を不正に使用して税金を横領する事件が4件も把握され、その損害額は総額3億43,11万円にのぼりました。中でも大阪国税局左京税務署に勤務していた職員は、国税の各種事務処理システムの端末機を不正に使用して、実在する法人を支払先とする虚偽の還付金の支払決議書等を作成するなどした上で、郵便局で法人の代表者を装い還付金の支払を受け総額3億1,443万円を横領していました。報告書には、この損害額については、平成20年9月末までに4,380万7,553円が同人から返納されていると記されています。
中小企業の多くが景気の減速により、資金繰りに困っています。中小企業が元気を取り戻せば税収も確実にアップすることから、金融庁が金融機関の監督指針などを改定して融資に応じやすい環境の整備をしました。
金融庁が金融機関に開示を求めるリスク管理債権(回収に懸念がある貸出金)のひとつに貸出条件緩和債権というものがありますが、このほど、金融庁はその貸出条件緩和債権の範囲に含めなくても良い特別な取り扱いを改定しました。
貸出条件緩和債権は、金融機関の監督指針に定められているもので、債務者の経営再建・支援を図ることを目的として、金利の減免、利息の支払猶予、元本の返済猶予、債権放棄など、金融機関が債務者に有利となる取決めを行った貸出金で、破綻先債権や延滞債権および3ヵ月以上延滞債権に該当しない貸出金のことです。この貸出条件緩和債権の範囲については例外的な取り扱いがあり、「融資条件の緩和を行っても、実現可能性の高い抜本的な経営再建計画があれば貸出条件緩和債権には該当しない」と規定されています。金融庁では、このほどこの規定の取扱いを改定して、金融機関が中小企業に対して融資しやすい環境を整えました。
具体的には、同規定の取扱いには「抜本的な経営再建計画」について「概ね3年後の債務者区分が正常先となること」が要件として記載されています。これについて「中小企業は経営改善に時間がかかる」という特質があることから、「概ね3年」について企業の規模に応じた延長を認める旨が加えられました。
また、金融検査マニュアル別冊「中小企業融資編」においても貸出条件緩和債権について同様の取り扱いがあるわけですが、「概ね3年後に正常先」とされている部分が「概ね5年(5年~10年で計画通りに進捗している場合を含む)後に正常先(計画終了後に自助努力により事業の継続性を確保できれば、要注意先であっても差し支えない)」に緩和されました。
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