自民党税制調査会(津島雄二会長)が、平成21年度税制改正大綱の取りまとめ作業を行っていますが、注目されていた国民に支給する定額給付金への所得課税は非課税とする方針です。
政府が年度内の支給を公約している定額給付金については、一時所得として課税されるため、人によっては増税となる可能性がありました。そこで、自民税調では、このほど一時所得には計上せず、非課税扱いとする方針を固めました。定額給付金の税務上の取扱いは、原則として懸賞金や競馬の配当などと同じで「一時所得」となります。しかし、一時所得は年間50万円を超えると課税対象となるため、自民税調内では「景気対策なのに実質増税となるのはいかがなものか」との異論が出ていました。
一方、景気の後退が中小企業経営に大きな影響を与え始めたことから自民税調では、創業間もない中小企業が決算で赤字になった場合、前年度に納めた法人税の一部を還付する「欠損金の繰り戻し還付制度」をすべての中小企業を対象にした制度に改める方針を固めました。現行は、設立5年以内の企業だけが適用できることになっています。この改正により、景気後退で悪化する中小企業の経営を支援する予定です。
多くの中小企業が、年末調整の真っ只中にありますが、外国人アルバイター、中でも中国やインドから来た学生をアルバイトとして雇っている企業の間で税務上の取扱いの確認が盛んに行われています。
国家間の租税協定により、外国人を雇用した日本企業は、その外国人に支給する給与などについて所得税を源泉徴収せずに済むケースがあります。最近、日本国内で増えているのが、中国やインドからやって来た学生のアルバイターです。外国人に支給する給与については、租税条約によって所得税が免除されるケースがあるため、中国人などの学生をアルバイトとして雇用している企業は、注意が必要です。
まず、中国から来た大学生については、日中租税協定によって「現に中国の居住者である者又はその滞在の直前に中国の居住者であった者が、その生計、教育のために受け取る給付又は所得は免税」とされています。ただし、その免税措置を受けるためには、給与等の支払者を経由して「租税条約に関する届出書」を、その給与等の支払者の所轄の税務署長に提出する必要があります
一方、インドから来た大学生も、日印租税条約により「現にインドの居住者である者又はその滞在の直前にインドの居住者であった者が、その生計、教育のために受け取る給付は免税」とされていますが、それは、日本の国外から支払われるものに限られています。したがって、インドから来た大学生が受け取る日本でのアルバイトによる所得は、国外から支払われるものではないので免税とはなりません。
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