4月30日に平成20年度税制改正関連法案が衆議院で再議決され、翌日施行されましたが、それまで不透明だった租税特別法の適用期限切れ措置について、財務省が4月1日に遡って適用するものなどを発表しました。
参議院で決議されなかったために今年3月31日に適用期限が切れてしまった租税特別措置法が、今回の衆議院の再議決により5月1日に復活しました。しかし、空白となった4月1日から4月30日までの期間に適用期限切れで無くなった優遇措置もあれば、無くなった厳しい措置もあります。基本的に税法の改正により納税者が不利となるような遡り適用は実施されないものですが、今回はいくつもの軽減措置や増税措置が盛り込まれた租税特別措置法が一時失効となったことから、ここで再度遡り適用される制度の確認を行っておく必要があります。
納税者にとって、一番関心が高いのは有利な制度ですが、まずは、中小企業が支出した400万円までの90%の交際費について損金算入が認められる交際費等の損金不算入制度については、4月1日まで遡って適用できます。次に、3,500万円の特定控除枠が設けられている住宅取得等資金の贈与に係る相続時精算課税制度の特例については、平成20年1月1日まで遡り適用となりました。さらに、厳しい措置である「使途秘匿金の支出がある場合の課税の特例」と「欠損金の繰戻しによる還付の不適用措置」は、4月1日から5月1日の間は不適用となっています。
平成20年度税制関連法案が4月30日の衆議院本会議で再議決され、ようやく今年度の歳入計画が動き出しました。ただ、地方税で予想外にも自動車税の重課税が遡り適用となったので注意が必要です。
平成20年度税制改正関連法案は、参院送付後60日が経過し、参院での可否が示されなかったことで「みなし否決」とされ、憲法の規定により衆院で再議決されました。これにより、翌日からガソリンの末端価格が値上りすることで話題が沸騰するなか、同じ自動車関連の自動車税が増税されました。
自動車税は、軽自動車を除く普通・大型自動車を所有している人に課税される都道府県税で、毎年4月1日に運輸支局に登録されている車の所有者にかかる税金です。地球温暖化防止措置として、車齢13年超のガソリン車については、租税特別措置法で原則税率におおむね10%重課が課せられていました。これは自動車税のグリーン化とも呼ばれている措置で、平成20年度税制改正関連法案に延長措置が盛り込まれていましたが、年度内に成立しなかったために平成20年3月31日で適用期限が切れてしまいました。
そこで、今年4月1日には自動車税の10%重課が存在しなかったことから、車齢13年超のガソリン車を持っている人は実質的に減税されたことになっていたのですが、5月1日に総務省が「平成20年度税制改正について」発表した内容を見てみると「自動車税の重課対象は、従前と同様」とされていて、ある意味遡り適用(増税)となっています。


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